現役教員の皮算用です。
過去に数年私立高校で教諭(正規雇用)として勤務したことがあります。その後、教員採用試験に合格し教育公務員として11年間勤務しました。
ブラック労働に嫌気がさしたので30代でセミリタイアし現在は高校時間講師として生活しています。
私が私学勤務した時代は初めから教諭(専任)雇用でしたが近年では常勤講師で数年下積みしてからの正規雇用のようです。
正規雇用期間が短いほど生涯賃金も低くなるので若者はいつまでもこんな待遇の職にしがみついていたらダメだと思います(´;ω;`)
非常勤講師ならば、契約は授業だけのはず。補習や部活も担当するならば、その部分も別で支払いがないとおかしいです。そういうことをしない学校が無期雇用の話をしても、信用しない方が良いかもしれません。
主観ですが、講師率が高い学校は雰囲気も良くない印象があります。— 目指せ働き方改革 (@Fm9PtxLBs7ZOLHL) August 9, 2021
私立中学校や私立高校の先生は民間企業みたいな働き方
私立学校は学校法人です。
運営母体の規模によりますが職員数から考えると中小企業に近い感覚が合っていると思います。
もちろん普通の中小企業よりも給料面が良いですし、社会的信用も高いです。
住宅ローンとか組みやすいね!
私立中学校や私立高校で教職員として採用されるには
勤めたい私立学校の卒業生であると採用されやすいです。
後はやはり、卒業した大学のレベルが高い方が有利です。
私学会館で取りまとめをしている場合
たいていは都道府県に1つ私学会館があり、そこで採用の取りまとめをしています。
求人一覧があり募集の有り無しが分かります。
採用は各学校別になっているので採用はせいぜい各教科1~2名です。しかも欠員補充なので、学校によっては「今後20年位新規採用がない!」なんてこともあります。
私自身は最初から教諭(正規雇用)スタートでしたが、最近では常勤講師を数年させてから教諭というルートが多そうです。
人件費ケチってるんですよ!
正規を目指して頑張っていた私立高校の講師があっさり任用を切られて放り出された。35歳無職の誕生。そういうものかもしれないけど、切ない
— 奴隷講師 (@koshi_is_slave) March 28, 2021
私学会館で取りまとめをしていない場合
採用の取りまとめを行っていない都道府県もあります。
その場合は1校1校問い合わせが必要です。
たいていはホームページに職員募集が記載されています。
たまに転職サイト経由でも募集があります。
私立中学校や私立高校の先生の給料・福利厚生
- 給料
- 交通費
- 住宅手当
- 私学共済に加入
- 社会保険に加入
ここらへんは公立の先生と同じ水準で出ます。
給料に関しては、同じ都道府県の「〇〇県 高校教員 給料」なんて調べるとPDFで公開されています。『待遇は公立学校に準ずる』としている私立学校が多いのでよく似た金額がもらえます。都会だと公立よりも高い金額で、田舎だとトントン程度です。土日祝日の部活指導が公立だと『特殊勤務手当』が日当4,000円くらいもらえますが私立だと0円の学校もあります。
手当を出してくれなかったらかなりヤバイ学校なので逃げてください!
ちなみに、フルタイム勤務の常勤講師や教諭でないと福利厚生の3.~5.は受けられません。
授業のみ担当する非常勤講師では3.~5.は受けられません。
この基準は国立・公立学校の先生と同じです。
交通費
普通は実費で出ます。「2km~支給」なんてなっているかと思います。
住宅手当
賃貸住宅の場合は家賃の半額を出してもらえます。たいてい上限があります。【家賃補助上限27,000円】となっていることが多いです。
公務員も同じ金額です。
昔よりも家賃も上がっているはずなので金額を上げて欲しい所ですが、2003年時点では27,000円でした。2017年の公務員でも27,000円でした。
私学共済に加入
私立学校勤務の先生は私学共済に加入します。
教育公務員はかつて公立学校共済組合(教員共済)というものに加入していました。いわゆる厚生年金です。
2015年に教員共済は厚生年金に一元化されました。
今現在も私学共済は厚生年金に一元化されず残っていますが、今後厚生年金に一元化される可能性はあります。
社会保険に加入
教育公務員と大きく異なるのはここです。
私立学校勤務の場合は社会保険に加入します。そのため、辞めた時には失業保険が出ます。
もちろんその分、毎月社会保険料が給料から引かれます。
私立中学校や私立高校の先生の休暇や休職について
これは黒に近いグレーです。学校によりますが、かなり黒よりじゃないかと思います。
たまに私学で「長期キャリア形成のため~歳までを採用」みたいなことを求人票に書いてますが、歳をとってきたら「組織の若返りをはかるため」とかいって居づらくさせて自主退職に追い込む学校もあるので、この業界は本当に闇が深いな…と思います。
— aoi (@aoi88423219) October 4, 2019
私が2003年に働いた私立高校では年間休日が10日間でした。
有給消化日数じゃないですよ!
月の時間外労働は150時間程度でした。月給16万円で!
有給休暇の説明なんて受けたことがありません。
2003年の話だしね。うん。
休職制度
公務員ならば休職制度は充実しています。
私立学校は各学校によりますが、公務員ほどは充実していません。
教員に多い躁うつ病ですが私立学校だと休職は難しいと思います。多分クビになります。
私立学校では転勤がない
系列学校がいくつあるかによりますが、基本的に転勤はありません。
つまり人間関係が定年まで続くということです!
人と人とのことなので仕事上のトラブルや場合によっては恋愛事情なども起こります。
転勤がないためその後も働き続けないといけないのでその点はキツイです。
ちなみに、結婚した場合はたいてい女性の方が辞めます。続けようと思ったら続けられるのかしら??
人間関係でトラブルになったら?
民間企業ならば「人事に相談!」なんて言われますが、私立学校の場合は管理職に相談となります。または労基署に駆け込むかです。
私立学校での人間関係のトラブルで解決が難しい場合はどちらかの解雇となる可能性もあります。
恨まれそう・・・。
悪い方を解雇するとは限りません。学校にとって有用な方を残します。
パワハラは必ず個VS会社という図式になる。本来であれば相談者と加害者でどちらも「個」なのだが、会社が判断せず加害者に加担。同僚から協力を得ることができない。労働局に相談しても対応してくれない。
そのような状況に陥ることで、どうしても個で闘わざるをえなくなる。
まず現実を直視しよう。 pic.twitter.com/g8pu7cwWkd— ずんのすけ (@4QJZJWdLOEU1pQY) March 29, 2021
・・・。
くり返しますが、私立学校は民間企業みたいなものです。1校の規模は職員60名程度なのでまさしく中小企業です。
誰かを雇うのもクビにするのもトップの理事長の采配で決まります。
トラブルになったら双方解雇の可能性もあります。
・・・。私学勤務ヤバイ?
実際に働いた経験がありますが私立学校勤務はオススメしません!
選べるならば教員採用試験に合格し、教育公務員の方がまだホワイトです。←当たり前
選べない場合、私立学校勤務もいたしかたないと思います。
生活していくことが重要ですので。
職場でのトラブル内容によっては警察や弁護士に駆け込んだ方が良い場合もあります。
私が当時勤務していた私立高校はブラックホールみたいな学校だったので全く信用していませんでした。そのため、即弁護士に相談しました。
その判断は正しかったと思います。
私立学校勤務中に教員採用試験を受けるとき
こころよく受けさせてくれない私立学校の方が多いと思います。
学校を辞められるわけですから。
過去に「教員採用試験受けるならクビ!」と明言されたブラックホール私立高校で勤務しました。
教員採用試験日に欠席した先生はクビです。
職員会議で理事長が言っていました。おそらく本気です。
病気とかなら診断書が必要だったと思います。それぐらいやらせる学校でした。
この場合は採用試験日が同じ日じゃない都道府県の採用試験を受けると、受験したことがバレにくいです。
例:北海道の私立学校で現在勤務している。北海道の教員採用試験1次試験日が7/18であった。北海道は受験せず、東京都の教員採用試験7/21を受験した。7/21は仕事を休んだ。
東京都の教員採用試験日に休んだな。
なんて言われたら、もうこれはホラーなのでそこの学校は辞めましょう。
他にも仕事はあります!
何ならひと財産築いて趣味で先生しましょう!私のように!
ひと財産は言い過ぎ。
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