#教師のバトンに始まり、埼玉県の田中先生の裁判もありました。教員待遇は様々なメディアで取り上げられていますが教員の働き方改革は依然進んでいません。
教員の働き方は変わらない
通学路の安全性をチェックしてください。
先生方の勤務時間は8:30~17:00ですが生徒が登校してくる時間にはなるべく教室にいてください。
お願いなので業務命令ではありません。仕事ではなく善意の無償ボランティアです。
先生の仕事量は減りません。
教員の勤務時間は8:30~12:30+13:15~17:00です。お昼休憩が45分あることになっていますがその時間に小中学校では給食指導があります。教員に昼休憩をとらせるためにはこの時間を大人0にするか、他に雇うかボランティアを入れるかです。
全国の小中学校にボランティア配属は現実的ではありません。保護者持ち回りとすれば回るでしょうがやりたくないのが本音だと思います。
従来通り学校で先生が行ってください。私も働いていて忙しいんです。
「教員のなり手不足だ!教員採用試験の倍率が下がっている!働き方改革を進めないとなり手がいなくなる!」
とは声高に言われていますが、自分の負担が増えてまで他人の待遇改善をしたい人はいません。
『他に雇う』となれば、その財源が問題となります。
従来より仕事軽くなるのに給料そのままなの?(ありえん)
教員の給料下げて浮いた分で雇えば?
業務が軽くなるなら給料減っても構わない
私個人的には本当に業務分担されるなら『給料下がって仕事軽くなる』のは賛成です。働き方改革でよく例に出されるフィンランドでは教員の給料は低いです。学士の担任教員で月額2,100ユーロ、修士や数学・外国語教員で月額2,300ユーロです。1ユーロ127円換算だと月給26~29万円になります。
給料は勤続年数に応じて増加する仕組みとなっており、勤続2年次が2パーセント、5年次は2パーセント、8年次は5パーセント、13年次は5パーセントの昇給が約束されている。
毎年昇給する日本の先生だとイメージしにくいですが、この文面通りだとフィンランドでは生涯での昇給は4回です。
- 勤続2年で2%UP
- 勤続5年で更に2%UP
- 勤続8年で更に5%UP
- 勤続13年で更に5%UP
月給26~29万円スタートだと260,000円290,000円→265,200円295,800円→270,504円301,716円→284,029円316,801円→298,230円332,641円
23歳スタートだと13年後の36歳で給料は頭打ちとなります。年収換算だとボーナス4.5ヶ月として492万円549万円でSTOPとなります。以降の昇給を望むのならばフィンランドでは校長職につくしかありません。
フィンランドと比べると日本の先生の給料は高いです。
私個人的には本当に業務分担されるなら『給料下がって仕事軽くなる』のは賛成ですが給料が下がると困る層はいます。
仕事が減るのは歓迎だけど収入が減るのは困る!
- 事務
- 授業
- 担任業務
- 部活指導
塾やスポーツ教室では業務分担は当たり前です。「多く稼ぎたい」ならば複数業務を担当し、給料を維持するすべがあってもいいと思います。
お金はそんなに要らないのでゆっくり働きたいわ。
現実「今足りている」
価格というものは需要と供給で決まります。また、賃金というものは所属する業界によって異なります。
日本の教員に対しても『これぐらい』と賃金相場が決まっています。
仕事が多すぎる・・・。
せめて残業代出して欲しい。
待遇改善を望みますが需要と供給が釣り合っているので改善する必要がありません。今の待遇で業務が回っているのですから。
- 定年退職者に来てもらう
- 足りないが1人1.5人分働いて回している
1教員に割り振られる業務量は明らかに多いです。仕事ができる人に仕事を振るので『仕事できない人は業務が軽くて給料変わらない(年功序列)』という地獄・・・(ㅇ¬ㅇ)
生真面目な先生が多いので割り振られた業務をなんとしても終わらせますがまさに『OL進化論のがんばった報い』です。私も1.5人分働きました。
70人ワンオペの場合、次の給料は倍でると言うことでよろしいな?しかしまあ、自分の心身の丈夫さに引くわ。この働き方でよく朝起きて仕事に行こうとしてますねーって感じ。自分が休んだら流石に終わるって気持ちだけよね。同じような気持ちの教員は多そう。どうか大きなトラブル起きませんように!!!
— アイムフリー☺︎ (@TeacherhaGreat) January 19, 2022
2022年1月には感染力の強い新型コロナウィルス(オミクロン株)が猛威をふるいました。出勤できない担任に変わって2学級の面倒をみている先生も多かったようです。
なるほど。1教員で生徒70対応可能とφ(._. )メモメモ
なぁんてことになれば教員定数減に繋がります。
正規雇用は減った
昔に比べると非正規雇用が増えました。義務教育の小中学校でもこの割合です。
選択科目が多い高校では科目数の上下振れが毎年あります。数コマの授業を担当する非正規教員へのニーズは高く、小中学校よりも非正規教員の割合が高いです。高校の非正規教員の割合グラフは見つけられなかった・・・。
正規雇用を増やして欲しいところですが、人件費削減で非正規雇用が増えています。
望んで非正規雇用を選ぶ若者は少なく、全国で講師のなり手が足りていません。どこから引っ張って来るかというと定年退職者からです。
人手がいないならば1年くらいはいいですよ。
数年ぐらいは再任用として働いてもらえますが+10年は断られるでしょう。また、その定年退職者も年々数が減っています。
- 教職を見限る若者も多い
- 50代での早期退職が増えた
- 雇用が少ない=定年退職者も少ない
50代での退職は割増退職金となるので定年前に辞める先生もいます。正直、教職を定年まで続けるのは気力体力的にキツイです。
早期退職した先生はわざわざ再雇用されません。
現状の『定年退職者で講師枠を埋める』方法は後10年程度で使えなくなるでしょう。
定時で帰るか辞めるか2択
逆に「機械の扱いや室内の管理に特殊な知識と技術が必要なら、その担当者に全部やらせればいいじゃない」とエンジニアにエリアの雑務も全部投げてたら、定額働かせ放題でやる仕事じゃないと技師に逃げられたとこも知ってる…
— いつもやすい (@itumoyasui) January 11, 2022
普通に民間企業なら見限って転職していく事案です。心優しい先生が多いので「生徒のために!」とプライベートを削って無理くり回しているので先生側に不満がでます。
教員は足りている。
需要と供給のバランスが取れている。
回らなくなれば国も本腰入れます。
- 定時で帰り土日祝日は仕事しない
- 辞める
『定時帰り&土日祝日休みで回る』のが一番です。給特法ができた当時はそうだったのでしょう。
定時で帰るなんて無理無理。
仕事辞めるなんて無理無理。
いつか誰か(国や自治体)が助けてくれるはず。
私は小学生時代にいじめ被害も加害も経験があります。働きだしてからのセクハラ被害もありました。
外部からの助けはきません。
10年後にはホワイト労働化しているかもしれません。変わっていないかもしれません。耐えて待ったその先の未来が明るい勝算は高いですか?
私が教職を見限って退職したのは2018年です。あれから3年経ちました。働き方改革は進みましたか?
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