現役高校教員の皮算用です。
3学期終了後に追試がある高校生もいます。是非がんばって勉強して進級・卒業してください。
3年生で追試になった!
普通は高校3年生で追試となる事態にはなりませんが、過去にも数名いました。
各高校の卒業規定(ルール)があるので、それをクリアすれば卒業できます。
たまに「単位を1つも落とせない」としている学校もあるので注意が必要です。
卒業規定はちゃんと教えてもらえます。
不安な場合は担任の先生に聞きましょう。
よほど「卒業は無理!」となった場合は冬休み中の3者懇談で転校を打診されているはずなので、それをスルーして現在に至っているので腹をくくりましょう。
卒業できないとき
この場合選べるのは2拓です。
- 留年し3年生をもう1回する
- 今すぐ通信制高校に転校する
留年する
留年する場合で、次の進路が決まっている場合は流れます。
進学だった場合の入学金は返ってきません。納入した前期の授業料は返ってくる可能性が高いです。
指定校推薦だった場合、学費は返ってこない可能性もあります。
通信制高校に転校する
かなりギリギリですが、もしかすると、クラスメイトと同じタイミングで高卒の資格を得ることができるかもしれません。
文部科学省が定める高校卒業に必要な単位数は74単位だからです。
費用としては5万円程度かかりそうですけれど。
3学期頭に転校していれば普通に通信制高校を卒業できていたと思います。その場合は20万円程度かかります。
2月末~卒業式までのことなので、通信制高校に転校してもクラスメイトと同じタイミングで卒業できないかもしれません。
その場合は留年するか、やはり転校するか選べます。
通信制高校に転校してしまえば、74単位あれば半年遅れで卒業できます。
1・2年生で追試になった!
各高校の進級規定があるので、それをクリアすれば進級できます。
進級規定もちゃんと教えてもらえます。
担任の先生に聞きましょう。
よほど「進級はほぼ不可能」となった場合は冬休み中の3者懇談で転校を打診されているはずです。
あれは嫌がらせでもなんでもなく、真に生徒の進級を心配しています。
ちなみに、単位を落としたので追試となっています。
単位を落としたので進級できない
数が多いと即留年が決まります。追試のチャンスすらありません。
- 〇単位以上は原級留置(留年)
- 〇科目以上は原級留置(留年)
この場合も2通り選べます。
- 留年し同じ学年をもう1回する
- 今すぐ通信制高校に転校する
先ほどの3年生の例と同じく、転校すればクラスメイトと同じタイミングで卒業できる可能性があります。
ただ、多くの通信制高校では1単位の登録に1万円かかるので、費用がかかります。
単位を落としたので追試になった
追試を受けれるということは、進級できるチャンスがあります。
ただ、「追試を受けたけれど、やはり留年」となる可能性もあります。
単位をいくつか落としても進級(減単位進級)できる学校もありますし、単位を1つも落とせないとしている学校もあります。
マジでちゃんと担任の先生に聞いて。
全ての追試に合格した
落とした単位は全て認められました。通知表に1は無いはずです。全て2に変更されています。
「単位を落とさずに進級した」ので、追試を受けていない生徒と同じです。
1年後に同じ事態になっていないように、次の学年ではしっかり勉強してください。
評定平均値3.0ないと卒業後の進路がしんどいのでしっかり!
減単位進級した
進級できたので喜びましょう。
ただ、周りの生徒よりも保有する単位数が少ないので、今後の進級・卒業が不利になる可能性があります。
やはり進級規定と卒業規定は担任の先生に聞いておくべきです。
そして次の学年では、もっとキッチリ勉強しましょう。
進級できない
この場合も2通り選べます。
- 留年し同じ学年をもう1回する
- 今すぐ通信制高校に転校する
先ほどの3年生の例と同じく、転校すればクラスメイトと同じタイミングで卒業できる可能性があります。
多くの通信制高校では1単位の登録に1万円かかるので、費用がかかります。
追試の合格点数
情報開示の観点から、追試の合格点数は事前に伝えられていることがほとんどです。
たいていは70点以上となっています。
追試で70点取り合格すると、評定が1→2になります。
ちなみに定期テストで70点取ると4がつきます。
過去に65点以上で合格とする学校で勤務したこともあります。
実は合格点を事前に伝えていない方が追試を受ける生徒に有利です。
先生たちも生徒を進級・卒業させたいんです。そのため、事前に「70点以上で合格」と言っておかない方が後から融通が効くんです。
・・・68点だった。
何点以上で合格かは生徒に伝えてないから、65点ということにしておこう。
合格!進級!!
ただ、やはり時代は21世紀ですから、情報開示の観点から追試の合格点数は事前に伝えられていることでしょう。
たいてい追試は追認補習とセット
学年末テストが終わりました。
成績で1がつきました。
追試は3月25日だから遅刻するなよ!
とはならないはずです。
くり返しますが、先生たちも生徒を留年させたくないんです。そのため、補習を行うことがほとんどです。
点数を取らせたいんです。
補習とセットで行うことで、普段の成績付け同様、追試の点数に補習出席点や課題点を与えることもできます。
出席点や課題点は満点取る!
追認補習に無遅刻無欠席で課題等もパーフェクトに出します。
留年がかかってますからやりましょう!
8割2割で70点合格
8割2割で65点合格
- 課題等満点なら、追試のテスト57点
- 課題等0点なら、追試のテスト82点
8割2割で80点合格
- 課題等満点なら、追試のテスト75点
- 課題等0点なら、追試のテスト100点
7割3割で70点合格
7:3の場合もあります。
低学力の生徒には、出席点や課題点が高い方がテストの点数が低くても挽回できるからです。
7割3割で65点合格
- 課題等満点なら、追試のテスト50点
- 課題等0点なら、追試のテスト93点
7割3割で80点合格
- 課題等満点なら、追試のテスト72点
- 課題等0点なら、追試のテスト100点でも不合格(計算上115点)
65点合格はまず無いよ!
80点合格も聞いたこと無い!
追試の合格点数が何点かは、各高校の各教科で異なっています。
同じ高校でも、数学は70点以上、社会は68点以上となっていることもあります。
3者懇談で成績不振と伝えられたら転校用資料は集めておく!
正直、1月を過ぎてからの転校手続きは時間との勝負です。
早ければ早いほど、合計3年間で卒業できる可能性が高いです。
卒業に必要な単位数が74単位なのに3年間で90単位(毎日6限×5日×3年間=90単位)も取る必要はないんです。
せっかく入学した学校なので進級・卒業して欲しいですが、不測の事態に備えて資料くらいは手元に持っておいても良いと思います。
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