現役高校教員(数学)の皮算用です。
小学生に読書習慣をつけさせようと学校で色々やっていますが、本に興味をもてない小学生は多いです。
子ども時代に本を読めていないと、中学生・高校生・大人になってから苦労しますよ。
何か勉強しようと思ったら、たいていは文章で説明してあります。文章読解力がないと、書いてある意味が分かりません。
文章問題の意味が分からない
先日教えている高校生から質問がありました。
問題の日本語の意味が分かりません。
皮算用は数学の先生なので、「文章問題が嫌いです」という生徒を過去にたくさん見てきました。
算数・数学で文章問題が出題されることは多いです。
- 距離・速さ・時間系の問題(小学校)
- 食塩水の問題(小学校)
- 確率(中学校)
- 場合の数(高校)
- 確率(高校)
- など
計算できない生徒はあまりいませんでしたが、問題から式を作れない生徒はたくさんいました。
問題文を読んで、場面を想像してから立式します。
男子5人女子3人が1列に並ぶとき、男女それぞれがまとまって並ぶ
これを聞かれました。
文章の意味が分かりません。
マジカ・・・(T_T)
- 男男男男男女女女
- 女女女男男男男男
こういうことだよー(T_T)
並び方としてはこの2パターンになります。
ちなみに、この問題を計算すると、
2!×5!×3!=2×120×6=1440通り
となります。
- 2!=2×1=2
- 5!=5×4×3×2×1=120
- 3!=3×2×1=6
です。高校で習う【数学A:場合の数】になります。
質問に来た生徒が言っていました。
こんなに困るなら、小学生の時に本読んでおけば良かった(T_T)
今回の
「男子5人女子3人が1列に並ぶとき、男女それぞれがまとまって並ぶ」
みたいな日常の生活っぽい文章問題は、高校2年生の数学Ⅱ・数学Bでも登場します。
17歳まで文章問題に苦しめられるよ!
理学部や工学部、1部の上位医療系大学進学の際には数学Ⅲ(選択制)というものも必要ですが、数学Ⅲの文章問題はもっと数学数学しています。
正直、数学Ⅲはヤバイです。
いつまでに読書習慣を身につけておくか
小学生・中学生時代にそこそこ本を読んでおかないと、高校1年生の場合の数・確率でつまずきます。
中学校でも確率を習いますが、高校の内容の方が5倍くらい難しいです。
場合の数・確率は大学受験や医療系専門学校の入試でよく出題される範囲ですし、高卒での就職や大卒での就職時の筆記試験でもよく出題されます。
場合の数・確率はめちゃくちゃ大事!
たいていは受験期の高校2年生~3年生辺りから、文章読解力が無いことに気づき慌てます。
受験期に読書する余裕なんかは無いと思います。
そのため、時間がある小学生~中学2年生辺りで10冊20冊以上は本を読んでおくべきです。
子どもへの本の選び方
- 装丁(表紙・本自体のデザイン)
- 内容
この2点が大事です。見た目がちゃっちい本は子どもも触りたがりません。
幼児期に偽物スマホは嫌がったでしょ?
【ネバーエンディングストーリー:ミヒャエル・エンデ作】はキチンとした本だと、ストーリー通りのシルクの表紙となっています。
個人的にオススメなのは十五少年漂流記です。
ジュール・ベルヌ氏の作品で、冒険アドベンチャーものです。海底二万海里も面白いですが、なかなか分厚いので、そんなにボリュームのない十五少年漂流記をすすめます。
楽しんで1冊読めると、2冊目3冊目と手が伸びるので、まずは成功体験として読みやすい1冊を完読するのがよいです。
そして、子どもが読書している際は保護者も一緒に読書して欲しいと思います。
十五少年漂流記あらすじ
港に停泊していた船で一晩遊んでいたら流された話です。船には子ども15人しか乗っていません。
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