現役高校教員の皮算用です。
文系高校生の経済学部や経営学部への進学は相変わらず多いです。なぜか日本では経済・経営は文系扱いされていますが、内容は理系寄りだと思っています。
昔、マクロ経済やミクロ経済を少し勉強したけれどバリバリ微分使ってたよ。
経済・経営学=英語+理論+社会+数学な学問です。
経済・経営学を選ぶ学生の多くは普通のサラリーマンになります。一部の学生は税理士や会計士といった職を目指します。
税理士になる裏技ルートはご存じですか?
税理士
税金関係を扱う職業です。税理士となるには試験に合格し、税理士資格を得ないと税理士になれません。
平均合格年数は7年だそうです。
年に1回税理士試験があり、全11教科中5教科に合格(60点以上)すると税理士資格が得られます。
ちなみに合格した科目は生涯有効です。
税理士は独立開業できる
働き方改革により、ワークライフバランスが重視されるようになっています。
仕事と家庭と両立しよう。
人生をたのしもう。
と言われています。
税理士は雇われのサラリーマンとしても生きていけますし、独立開業することもできます。
自宅で独立開業すれば毎日家にいることができます。
通勤時間がないぶん家族との時間をとれると思います。
独立開業できる仕事は税理士以外にもあります。
- 税理士
- 公認会計士
- 医者
- 弁護士
- 塾経営
- イラストレーター
- など
税理士試験免除の裏技
【税理士試験免除制度】
税理士試験には、免除制度が設けられています。主な制度は以下のとおりです。1.学位による免除
修士又は博士の学位を授与された者は、試験の一部が免除されます。
2.国税従事者における免除
10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者は、税法に属する科目が免除されます。23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者は、会計学に属する科目が免除されます。
税務署職員(国家公務員)となると、試験が免除されます。最短23年又は28年で税理士資格を得ることができます。
税務署職員になるルートは3つあります。税務署職員は国家公務員なので公務員試験の合格が必要です。
- 高卒程度公務員試験
- 大卒程度公務員試験
- 社会人経験者枠
いずれも受験に対して年齢制限があります。学歴による区分はないので、中卒であっても大卒程度公務員試験を受験することは可能です。
試験の内容が高校内容や大学内容なんです。
過去に大卒程度公務員試験の勉強をしました。そこにマクロ経済やミクロ経済がでてきました。
24歳の時に大卒公務員を受けようと勉強しましたが、3ヶ月もたずギブアップしました(@_@)
それぐらい大卒公務員は難しいです。
社会人経験者枠の受験経験あり
実は2017年の社会人経験者枠で国税庁の試験を受験しました。
最近は、毎年220名程度の募集があります。
1次試験の受験科目は2つです。
- 基礎能力試験
- 経験論文試験
基礎能力試験は知能分野24題+知識分野6題の合計30題です。マーク式の選択問題です。
知能分野24題は2種類に分けられます。
- 文章理解8題
- 判断・数的推理16題
知識分野で出題されるのは自然・人文・社会(時事含む)の6題です。
基礎能力試験の基準点は例年9点です。
基準点はいわゆる足きり点です。基準点を下回っていると、問答無用で不合格が決定します。
それなりに勉強していれば基準点をとるのは簡単です。
数学の配点高いし、高校数学教員には有利でした。
私は基準点を超えていましたが、1次試験で不合格となりました(T_T)
経験論文試験の点数が低かったのでしょう・・・。そもそも教員と国税庁です。接点を探すのは難しかったです(=_=)
【社会人経験者受験資格】
平成30年4月1日において、大学等を卒業した日又は大学院の課程等を修了した日のうち最も古い日から起算して8年を経過した者
大学進学で経済学部を選ぶなら高卒公務員にならない?
ぶっちゃけ、高卒公務員になるのは他ルートよりも断然簡単です。
2年も勉強すれば受かります。
高卒程度公務員試験の試験内容は英国数理社の5教科になります。
数学が多く出題されています。
数社国英理
こんな配分です。
大卒公務員は倍率も高く難易度も高いです。社会人枠はそもそも募集人数が少ないため、倍率は20倍を超します。
社会人経験者枠は、普段は若干名募集(数人)です。氷河期世代(1975~1985年生まれ)の層が少ないので、ここ数年は200名を超える募集となっています。
そのうち例年通りの若干名募集に戻ります。
18歳で税務署職員となれれば28年経っても46歳です。50歳くらいで税理士として独立開業することもできますし、そのまま税務署勤務を続けてもよいです。
税理士として開業すると、高校の同級生から羨望のまなざしで見られます。
税理士スゲー。
在宅ワーク。いいなぁ。
節税について教えてよ。
これ、人生のプランとしてはアリだと思います。
30代以降の大人からするとアリな人生設計ですが、30代の大人がこのルートに乗るには高倍率の社会人経験者枠に勝ち抜かないといけません。更に最短の23年後でもほぼ60歳です。そこから税理士として独立開業しますか?
そのため、自分のお子さんにこんなルートがあることを教えて欲しいと思います。
私:皮算用はすでにセミリタイアしたので、高校生に担任として進路指導を行うことは今後ありません。また、出会わない生徒・家庭の方が多いのでこのようにブログにて発信しています。
学校ではなかなか教えてくれない裏ルートというのはあります。
まず先生自身が知らないので教えられないんです。そして、進路選択は多岐に渡るので全てを網羅するのは無理があります。そのため、保護者の知識が重要になってきます。
知らないと損することは多いですよ!
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