現役高校教員の皮算用です。過去に私立学校や中学校での勤務経験もあります。
日本のテレビドラマは毎年のように学園ものがあり、これを20歳過ぎた人達も観ているのかと思うと、「どんだけ学校好きやねん」とツッコミたくなります。
教育実習生と中学生の恋
中学校で講師(非正規雇用)をしていた時に、教育実習生の男子大学生20歳と中学校2年生の女子生徒14歳が恋に落ちました。
年齢差は6才なので、30歳と24歳とかなら、ごくごく普通の恋愛だったと思います。
中学生に手を出すなよ。
とは思いました。
何で交際がバレたの?
女子生徒が不登校になり、よくよく話しを聞くと、「教育実習生と交際していて、そのラブラブさをクラスメイトにしゃべっていたら周りがドン引きして避けられるようになって学校に行きたくない」とのことでした。
(゚-゚)
何かもう、(゚-゚)な感じでした。
教育実習生が生徒にスマホを買い与えて、それで2人は連絡を取り合っていたようです。
その後
結局女子生徒は中学校2年生から卒業するまで不登校のままでした。
もちろん家庭と揉めました。
不登校になったのは教育実習生のせいだ!受け入れた学校にも責任があるから、高校入試で不利にならないようにしてもらわないと!
欠席の事実は変えようがありませんので、推薦書が必要な高校への受験ならば手厚く書くということで納得してくれました。
教育実習生にも、「教育実習の単位を認めないべきだ」なんて職員会議で揉めに揉めましたが、最低評価での単位認定となりました。
単位認定するんや。
なんて思われそうですが、実は単位認定されない方が大学生には有利なんです。
大学での評価は4段階あります。
- A:優
- B:良
- C:可
- D:不可
これ、Dが付くと【単位不認定】なので記録されないんです。Cは単位認定されているので、成績表に【教育実習・C】と記載されます。
誰が見ても「この人、教育実習最低評価なんや」と分かってしまうんです。
(他の科目についても同じです。Cを取る位なら、むしろ落として翌年に再履修せよと言われています。)
ちなみに、翌年再履修し真っ当に教育実習期間を過ごすと普通はAが付きます。多少遅刻やらあった教育実習生でもBです。
翌年に再度履修することのデメリットは「再履修のためには留年が必要」な事態もあり得えます。ただ、今後の就職・転職時の【成績証明書】が必要なタイミングでC評価を見せ続けるよりかは再履修して評価を上げておくほうが得だと思います。
どうしていれば周りから祝福されたか
これは男子大学生が悪過ぎるんです。
14歳の中学生よりも大人なんだから、女子生徒の学校生活も考えてあげて、中学生レベルの交際をしてあげていれば良かったと思います。
2人だけの秘密だよ。
なんて、中学生には守れません。
そして、本当に本気でその女の子を大事に思っていたなら、14歳の彼女の中学校生活を守ったはずです。
2人が本当に好き合い、お互いを大事にしていくなら、中学生時代~高校生時代~と関係を温めていけば良かったんです。
20歳の大学生はそうはしなかったんです。
「対等な恋愛」にはなり得ないし、彼が一体何を求めていたのかも当時はよくわかっていなかった。メールの内容も、あれ?と思うものもあったけど、それから自分を守れるだけの経験や知識が無かった。搾取されやすい、無知な存在だった。メール以上に何もなくて本当に良かったと思っている。
— あんな (@annaPHd9pj) June 8, 2020
個人的に思うこと
ぶっちゃけ、男は大したことない奴で、女の子は上玉でした。
とても言い方は悪いですが、男子大学生はパッとしない人物でした。
「え!?どの実習生だっけ?え?彼??」
こんな感じでした。
女子生徒の方は、いつかスカウトされるんちゃうかなという美貌の持ち主で、学力も高く、大人から見ても性格の良い生徒でした。
きっと順風満帆な人生を送るだろうな。
なんて思い、接していました。
男子大学生の人生で初めて表れた女神だったと思います。多分2人が同い年なら交際には発展していなかったと思います。
え!?誰?(笑)
きっとこんなでした。
教育実習生と高校生の恋
私が中学校で働いた期間は短く、教員人生の9割は高校勤務です。2019年現在も高校教員です。
以外なことに、教育実習生と高校生の恋は聞いたことがないです。
もちろん、「カワイイ!」や「かっこいい~」なんてワイワイやっている声は聞きますが、それ以上に発展したなんて聞いたことありません。
つまり、高校生も目が肥えてきて、そうそう引っかからないんです!
すごいぞ高校生!
いや、バレるとうるさそうだと思い、上手に隠しているのかもしれませんが。
全ての教育実習生・生徒・保護者へ
教育実習に来る学生さんへ
先生になるかどうか迷った上で教育実習に来ていても構いません。「先生にはならないだろうな」なんて気持ちで実習に来ていても構いません。
ただ、来ている期間は【先生】として生徒に接してください。
人と人とのことなので、恋に落ちることやトラブルに発展することもあります。それでも、相手が自分よりも幼いということを忘れないでください。
見た目が大人でも、中身は10代前半の幼いままです(かつての自分がそうであったように)。
彼らの子ども時代を搾取しないでください。
【中学生時代】も【高校生時代】も人生で1度しかありません。それを体験させてやるのが大人のつとめです。
どんな子どもも大人から見ると知識も少なく不完全です。そのため、トラブル等も発生しやすいです。大人がちょっと本気になったら子どもの人生や人格形成なんてコテンパンにできます。
【学校の先生】はそんな力を持った、子どもの身近にいる、保護者ではない人物です。
コテンパンにできる力を持った他人だという怖さを忘れないでください。
15年前の生徒との交際が発覚し、50代で懲戒免職となった高校教諭がいます。
懲戒免職=クビです。
退職金が出ません。
このクビになった先生の今後の生活が心配です。
交際当時は将来結婚するつもりで関係をもった。
男性教諭は2005年4~12月、教え子だった18歳未満の女子生徒に、自宅でわいせつな行為をしたとされる。女子生徒のクラスの授業を担当しており、2人は当時交際していたという。同教諭は処分前まで、神戸市内の別の県立高校に勤務していた。
昨年10月、女子生徒だった女性から県教委に「教師のわいせつ関連のニュースを聞いていて、こういった被害が増えないようにという思いで連絡した」とのメールがあり、発覚した。男性教諭は「当時は将来結婚するつもりだった。不快な思いをさせていたのなら謝罪したい」と話したという。
県教委が15年前の事案で懲戒免職にするのは異例。同教委は児童生徒へのわいせつ行為が認定された場合、すべて免職と規定している。「合意であっても、18歳未満へのわいせつ行為は許されない。懲戒処分に時効はない」としている。
兵庫県では15年前の出来事でも懲戒免職となる前例ができました。今後他の自治体でも同様に懲戒免職となるでしょう。
時限爆弾を抱えたままで生きていくのはメンタルに応えると思うので生徒と付き合うならばプラトニックな関係でいてください。そして最後は結婚してしまいましょう。今どき離婚は珍しくないので入籍した事実さえあればここまで叩かれはしないでしょう。
遊びで付き合うにはリスクが大きすぎる相手です。
生徒へ
全ての大人が下心無く親切なわけではありません。時々悪い大人もいます。
【自分のことを本当に大事に思ってくれる人】【そうでない人】を見定めるのは大人でも難しいです。
あなたから子ども時代を奪う人物は【そうでない人】です。
子ども時代に子どもらしいことをしておかないとずっと後悔します。
人生は80年90年と長いです。
大人である時間は長いですが子ども時代はほんの10数年しかありません。その子ども時代をしっかり楽しんで欲しいです。
保護者へ
大事に大事に育てていても「スマホを買い与えて渡す」なんてことも起こっています。
家庭で日頃からコミュニケーションをたくさん取ってください。そして子どもの変化にいち早く気付いてください。SNSが発達した今、「テレビ画面の向こうで起こっていること」は現実にテレビのこちら側で起こっています。
子どもはいつまでも子どもではありませんし、早ければ大学進学と共に子どもは家を離れます。
一緒に過ごす時間はせいぜい18年間です。
18年間という短い期間を愛おしんでください。
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