現役高校教員の皮算用です。過去に私立大学附属高校や教育大学附属高校での勤務があります。
最近では中学受験も増えましたし、私立小学校を選択する家庭も増えました。
個人的には、「コストをかければかけるほどより良いサービスが受けられる」と考えているので選べるならば私立学校がオススメです。
附属学校の内部進学
- 幼稚園
- 小学校
- 中学校
- 高校
- 大学
- 大学院
どこまでの範囲の校種をもっているかによりますが、基本的に内部進学があります。過去に勤務した2校(私立・国立)では中学校までは全員入試等は無く、内部進学します。
もちろん内部進学せずに、地元の公立学校や他私立学校に進路変更するのも自由です。
中学校→高校では内部進学用の入試がある場合もあります。
国立の附属高校
過去に勤務した国立の附属高校では中学校→高校で内部入試がありました。中学3年生で1~4回試験(回数は各学校で異なる)を行い、合計得点の上位〇名が附属高校に内部進学していきました。
下位者は内部進学できないので、普通に高校受験をします。
- 外部入試で同じ附属高校を受験する
- 他の高校を受験する
個人的には、内部進学の方が問題が易しいと感じるので内部入試×で外部入試〇となる生徒はほぼいません。
ちなみに国立の附属高校→国立大学の内部入試は枠がほぼありません。せいぜい推薦枠で数名です。
私立の附属高校
過去に私立の附属高校で勤務した時は中学校→高校では試験無しで中学生の100%が附属高校へと内部進学していきました。
高校→大学では1回チャンスの内部入試がありました。普通に入試を受験するよりも易しい問題で、大学の学部学科関係なく内部入試は英国数の3教科でした(各学校で異なるかもしれません)。
附属高校としては内部入試を受験することが必須(普通の授業日に実施する)ですが、上位生徒は他大学を受験し進学していきます。
上位大学への進学実績は附属高校としても誇らしいので、内部進学を蹴っても大丈夫です。
内部進学できなかった場合はやはり他進路を探すこととなります。
- 外部入試で同じ大学を受験する
- 他の大学・短大・専門学校を受験する
- 就職する
- 浪人する
- 未定
普通の入試問題と比べて、内部入試の問題は易しいと感じるので内部入試×で外部入試〇となる生徒はあまりいません。
附属学校のメリット・デメリット
入試をクリアしなくてはいけないので、進学を希望する全員が附属学校には進学できません。
メリット
入試をクリアしないと入学できないので、幼稚園~高校までの附属学校では児童生徒の学力や地頭はよいです。
幼少期の学力が高いということは「家庭が教育費をかけている」ということなので、経済的に豊かな家庭の子息がほとんどです。
基本的に家庭の躾も良いので、むちゃくちゃする児童生徒は少ないです。
デメリット
デメリットは2点あります。
- 教育費がかかる
- 教育学部附属学校は実験的授業が多い
私立学校の学費は公立学校に比べて高額なのは周知されていますが、国立の附属学校もなかなかコストがかかります。
各種実習やイベントが公立学校よりも多いからです。
授業料及び授業料以外の納付金はいくらですか?
義務教育であり、私立学校ではないので、授業料は必要ありませんが、教科書以外の教材費、学年費(宿泊行事代金を含む)、PTA会費、後援会費などで、初年度は1年間で約30万円、2年次は約13万円、3年次は約15万円(平成28年度実績)かかります。
原則として、これ以外の費用を途中で徴収するということはありません。
(納付金ではありませんが、別途、制服や上履きなどの購入費用がかかります。)
学費に関しては、公立<国立<私立の順に高額となります。
学習面においては特に教育学部附属学校ではデメリットもあります。
教育学部附属だなんて素晴らしい教育が施されるに違いない!
こう考える方は多いですが、過去に教育大学附属高校で勤務した経験からすると、教科書内容を超えた授業もままありました。
教育大学附属学校なので大学生の教育実習の受け入れも多いですし、小学校や中学校では1回の教育実習期間が1ヶ月あります。年に2回以上の教育実習受け入れがある小中学校もあるので、年間2ヶ月以上大学生の授業を受けることになります。
塾に行ってる生徒が多いのでヘタな授業でも、授業として成り立ちます。
落ちこぼれる生徒もほぼいません。家庭でお金をかけて教育しているからです。
また、国立の教育学部の附属学校は国の教育機関なので教職員による研究授業も多かったです。
もちろん教科書通りのド普通の授業をするわけにはいきません!
研究授業用にスペシャルな内容の授業を盛り込みます。
教科書の内容を終わらせた上でスペシャルなものを学ぶので日々の授業は進度が早いです。又は授業日数が多いです。
勤務した側だから思いますが、国立の附属学校ってそんなにいいもんじゃないと思います。
炎上覚悟です。
【国立大学教育学部附属学校の本質は教育実験】です。
教授・准教授らの仮説に基づき、先進的な「授業実験」を次々に行います。
先進的、という言葉は、未検証な、という言葉とも同義です。
つまり、子どもたちは、今後の授業に向けたエビデンスをとるための実験材料でもあるのです。 https://t.co/U5ziH4cEV9— ひまわり先生@休職中ADHD/ASD (@hattatsusurvive) May 10, 2020
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