30代で教育公務員(教諭)を辞めてセミリタイアした皮算用です。現在はゆるっと非常勤講師をしています。
学校の先生=地方公務員には休暇休職制度があります。
公務員の休暇・休職(休業)制度
国家公務員と地方公務員で休暇・休職制度は若干異なります。
学校の先生は各自治体で雇用されているので、地方公務員です。
地方公務員でも種類分けがあります。
- 特別職(知事職とか)
- 一般職
- 教育職
- など
一般職にはない、教育職独自の休暇・休職制度があったりします。
生理休暇とかは一般職の方が充実している気がします。
休暇
ざっくりと4種類の休暇があります。有給休暇ですので給料は100%もらえます。
- 年次休暇
- 病気休暇
- 介護休暇
- 特別休暇
1.~3.までは民間企業でも休暇制度としてあると思います。公務員では特別休暇の種類が多いです。
休職(休業)
休職ではなく、休業と呼ぶのが正解です。
公務員の休業は最長3年間とれます。
- 育児休業
- 病気休業
- など
休業の場合は給料がもらえません。
ただし、育児休業は民間企業と同じ基準でもらえます。
また、病気休業についても共済組合(学校の先生の健康保険)から傷病手当金という形で1年目80%・2年目66%(2/3)がもらえます。
過去に3回育児休業を取得し、「この10年間で3年しか働いてない~」という先生に出会いました。
日本は少子高齢化ですので、人口を増やすためにもがんばってもらいたいところです。
もちろん、休業している(働いていない)ので昇給はありません。
さきほどの先生だと、働いたのは3年なので休業明けからは4年目の給料となります。
そのため、退職金なども加味すると休業するというのは生涯賃金的に不利になります。
日本女性の平均年収が300万円らしいので、休業しても公務員の方が有利ですけどね!
ちなみに「地方公務員の勤務時間 東京都」で検索するとこんなのが出てきます。
各都道府県市区町村で休暇日数などは異なっています。
これらの休暇制度などは各人に知らされないので、自分で調べるしかありません。まれに労働組合に所属している方もいますので、その方がペーパーで配布してくれることもあります。保存しておきましょう。
教員が問題なく取得できる休暇・休職制度(臨時任用の常勤講師も大丈夫!)
上記のように公務員では休暇制度・休業制度(休職制度)が充実しています。
もちろんフルにこれら制度を利用している方は少ないです。
よく利用する制度をざっくりまとめてみました。
ちなみに、休暇や休業は取得しやすいです。
基本的に「取れない」とは言われません。私立学校は別です。
年次休暇
フルタイム勤務の教諭(正規雇用)や常勤講師(非正規雇用)ならば、年間で20日間年次休暇があります。
時間講師(非正規雇用)ならば勤務半年後に7日間年次休暇がもらえます。
有期雇用の場合は契約期間満了とともに年次休暇は消滅するので、計画的に消化しましょう!
無期雇用の場合は次年度への繰り越しができますが、繰り越しの上限は20日間なので、初年度から計画的に消化していきましょう。
年給消化していくと苦言を呈する先生がいます。
そんな老害は無視すべし!
何なら録音しておいてパワハラだと訴えるべきです!
年次休暇は1時間単位で取得できることがほとんどです。
1日単位で休みたいですが、授業があるので休んでいられないからです。
半日単位でも、「午前まるまる授業がない」や「午後まるまる授業がない」ことはなかなかないので休めません。
1時間単位で取得できる前は「午後休を取って2時間だけ授業してから15時に帰る」とかが横行していたはずです。そのため、改善され1時間単位で取得可能となりました。
年次休暇を取得しやすい時期
学校の先生は長期休み(夏休み・冬休み・春休み)位しか年次休暇は消化できないので、計画的に消化していきましょう。
毎年繰り越せず、10~20日消えていく先生方が多かったです。
- 夏休み:取得しやすい
- 冬休み:12/29~1/3はそもそも休み
- 春休み:高校だと入試や追試があるので休むのは難しい
- 定期テスト期間:たいていテスト日は半日で部活動もないので取得しやすい
夏季休暇(特別休暇)
7月~9月の間だけで取得可能な休暇です。たいていの自治体では5日間だと思います。
つまり、年次休暇20日間といっていますが25日休むことが可能です。
7月~9月の期間を過ぎると消えてしまう休暇なので、年次休暇よりも先に消化すべきです。
忌引休暇(特別休暇)
葬儀に出席する場合に取得します。
遠方の場合は移動日数も加味してくれることがほとんどです。何日間取れるかは各自治体により異なります。
何親等まで取得できるかも各自治体で異なっています。たいてい3親等までです。
後日、会葬礼状(葬儀日程が書かれたもの・いわゆる葬儀案内のハガキ)の提出が求められます。
臨時任用の常勤講師では取得しにくい休暇・休業制度
制度はありますが、取得するとマイナス評価となりかねない休暇・休業についてです。
採用試験合格を目指すならば取得しないのが正解です。
- 生理休暇(特別休暇・女性のみ)
- 産前産後休暇(特別休暇・女性のみ)
- 男性の育児参加休暇(特別休暇・男性のみ)
- 育児休業
生理休暇については毎月取得でなければ、そんなにマイナスではないと思います。ただ、「授業日に休むこと」はマイナス評価に繋がるおそれがあります。
基本的に、学校の先生は授業に穴空けちゃダメ!
女性常勤講師の妊娠出産について
妊娠出産についても、1年契約の非正規雇用の場合はかなり不利です。民間企業ならば契約期間満了前にクビになると思います。
妊娠する前に正規雇用におさまっておくべきです!
正規雇用ならば、公務員でも民間企業でも産休育休が取れるからです(男性で育休が取れるかどうかは別問題ですが)。
正直、妊娠適齢期で妊娠を望んでいる女性は講師依頼を受けないのが正解です。
契約期間の途中で勤務できない事態になると、「途中で仕事辞めた人間」と評価され、教員採用試験に響くからです。
契約期間が終わる3月末に妊娠が分かる(妊娠3~4ヶ月目)ように計画的に妊活を行おうっと。
なんてしていると、産み時を逃します!私のように!!(T_T)
仕事を優先させすぎたかも・・・。
正直後悔しています(/_;)
女子生徒がバンバン妊娠して学校を辞めていくのをみて、「妊娠なんて簡単だ」なんて思っていました(T_T)
妊娠出産は人生の1大イベントで、かつ、妊娠可能年齢には上限があります。
妊娠を望んでいる場合は仕事なんてしている場合じゃありません。
とはいっても、収入は必要なので、やはり妊娠前に正規雇用におさまっておくのが正解だと思います。
私自身は30代で教諭を辞めて非常勤講師にキャリアダウンしました。
教員の長時間労働問題や訴訟リスクを考えると、今後は教員希望者が減っていきます。教員免許更新制もあり、55歳での早期退職者も増えると思います。
20代~30代での教員採用試験合格を諦めて民間企業で働き、そこそこ蓄えたうえで45歳辺りから趣味で先生をするのはどうでしょうか?
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