2018年にセミリタイアした皮算用です。
- 私立高校教諭
- 公立中学校非常勤講師
- 公立高校教諭
- 公立高校非常勤講師(セミリタイア後)
こんな経歴です。
元々教員希望だったわけではなく、新卒時に不景気だったため民間企業の求人が無く、私立高校に滑り込みました。
同年代の大学進学した女友達はやはり公務員か主婦に収まっています。
教員の残業
【公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法第5条及び第6条(給特法)】という法律があり、「原則として、時間外勤務は命じない」ことになっています。
超勤4項目では時間外労働を命じられます。
- 校外学習等
- 修学旅行等
- 職員会議
- 非常災害、緊急の措置を必要とする場合、その他やむを得ない場合
給特法では『時間外勤務手当及び休日給を支給せず教職調整額(給料月額の4%)を支給』と明記されています。
時間内に仕事が終わりはしないので残業しますが、自主的に勝手にやっている事扱いです。
えっ!就業時間内に終わらせられないの?
仕事遅いんじゃない?
仕事できない人?
- このレベルのものを仕上げたい
- より良い授業のために教材研究したい
- 学校行事を充実させたい
- 部活強豪校にしたい
これらは先生のエゴです。
いや、生徒のために!
「残業無しで帰りなさい」と言っているのにmore more moreと行ってしまうのは真面目さゆえ・子ども好きなため・『より良い教育を与えたい』と思うからです。
国としてはそんなものは求めていません。
割増賃金の計算式
教員には残業代は出ませんが、学校事務員や行政職公務員には残業代が出ます。割増賃金と呼ぶそうです。
- 勤務日は25%UP
- 休日勤務は35%UP
- 深夜勤務(22~5時)は25%UP
休日の深夜だと35+25=60%UPとなります。
私の未払い残業代試算
- 私立高校教諭
- 公立中学校非常勤講師
- 公立高校教諭
- 公立高校非常勤講師(セミリタイア後)
さて、私の経歴では私立高校は中小企業みたいなものです。私学共済に加入はしていますが学校経営・職員待遇は各校で異なります。色々あったクソみたいな私立高校でしたが不景気下で教諭として拾ってもらい、以降の経歴としては大いに武器となりました。
たまたま労働条件の悪い中小企業に就職してしまっただけなので転職するのが当たり前です。私立高校とは早々にサヨナラしました。
公立中学校非常勤講師時代は『非常勤講師の働き方』というものが分からず勝手に教諭並に働いてしまいました(?_?)
生徒のためにノート添削しよう♪
うわっ20時だ!帰ろう!!
働き過ぎた当時の私バカバカ!!
私立勤務時代の未払い残業代
当時を思い出したくありませんが私立高校勤務時代の未払い残業代を計算してみます。
- 勤務日は25%UP
- 休日勤務は35%UP
- 深夜勤務(22~5時)は25%UP
新採1年目4~12月の労働の対価は263万円でした。
1ヶ月の平日を22日と考えます。1日8時間勤務として176時間です。
263万円÷9ヶ月=29万円
29万円÷176時間=時給1,660円
当時勤務した私立学校は毎平日は8:00~21:00で働いていました。もちろん休憩は取れませんでしたが残業は毎日4時間とカウントします。土日祝日は部活で8時間勤務でした。盆正月合計10日ほど休んだので1年350日以上働かされた学校でした(T_T)
公立のような土日祝日の部活用『特殊勤務手当』はなく、普通に0円でした。
ともあれ、25%UPならば時給2,075円で35%UPならば2,241円です。
- 2,075円×4時間×22日×2年(21ヶ月)=3,834,600円
- 2,241円×8時間×8日×2年(21ヶ月)=3,011,904円
683万円ほどタダ働きしました(T_T)
公立高校教諭時代(11年間)
勝手に働き過ぎていた過去の反省から「終身雇用でクビはまずない公務員になったら働き過ぎは辞めよう!」そう考えていましたがやはり残業はどうしても発生します。
- 放課後の補習
- 放課後の懇談
- トラブル対応
- 部活←私は行かなかったけど
夏休み春休みは定時帰りだったと考えても平均で月40時間の時間外労働×10ヶ月=年間400時間の残業でした。
多い先生で毎月100時間残業しているので『年間400時間』はメッチャ少ない部類です。
11年間働いたので総残業時間は4,400時間です。
- 勤務日は25%UP
- 休日勤務は35%UP
- 深夜勤務(22~5時)は25%UP
先ほどの割増賃金での計算だと、土日祝日や22時以降では働いていない私の場合は『25%UP』になります。
源泉徴収票を元にした年収推移はこのようになります。
公務員1年目の2007年は試用期間1年(教員の試用期間は公私共に1年間が普通)で、かつ4~12月なので2年目の2008年と最後の2017年で時給換算してみます。
2008年時給
額面年収500万円のうち家賃補助が32万円あります。労働の対価は468万円です。
1ヶ月の平日を22日と考えます。1日8時間勤務として176時間です。
468万円÷12ヶ月=39万円
39万円÷176時間=時給2,216円
2017年時給
額面年収700万円のうち家賃補助が32万円と交通費支給が13万円あります。労働の対価は655万円です。
1ヶ月の平日を22日と考えます。1日8時間勤務として176時間です。
655万円÷12ヶ月=54.6万円
54.6万円÷176時間=時給3,100円
私の11年間の未払いの残業代
- 2年目時給2,216円
- 11年目時給3,100円
- 平均時給2,658円
- 25%UPの割増賃金時給3,323円
ざっくり平均時給を計算してみました。
11年間の総残業時間が4,400時間なので1,462万円!
1,462万円!
未払いの残業代請求の時効は2年だそうです。
私立時代も入れたら2,145万円。公立中学校時代も入れたら2,500~3,000万円近いのかぁ(꒪꒫꒪ )
埼玉県の定年退職された先生が残業代請求の裁判を2018年から行っています。2021年10月に棄却され、今後控訴予定です。
残業過多で残業代0のこんな働き方を後世に継続させてはいけない!
現職教員ですら残業代0なので時効切れの私の未払い残業代は出ません。請求する気もありません。行政に期待なんてしません。
ただ、できるだけ取り返す努力はします( ¯ω¯ )
1,462万円を国から取り戻す
私自身は扶養内妻です(年収130万円未満)。
- 国民年金(年間保険料約20万円)
- 健康保険(年間保険料約8万円←自治体、年収により異なる)
3号被保険者では上記2つの保険料の自己負担はありません。
セミリタイアした2018年からは年間28万円の恩恵があります。夫リタイア予定は2037年なので20年間その恩恵にあずかれます。
28万円×20年=560万円
まだだ!まだ足りない!!
残り900万円・・・。
年金はいくらもらえる?
セミリタイア後は3号被保険者なので国民年金保険料の負担はありませんがもちろん年金支給年齢となれば年金がもらえます。
ねんきん定期便が届いたので確認してみます。
過去に583万円程保険料を納めたようです。
加入実績に応じた年金額のうち、老齢基礎年金(国民年金部分)は【加入実績】の金額が記載されています。
私は3号被保険者なので、今後は国民年金保険料を払いませんが、20歳からの未納期間が無いため40年納付の満額分779,300円【2018年時点】が将来受け取れます。
厚生年金と合わせた合計年金額は1,182,084円(年額)予定です。
先ほどの納付額累計額で割り算を行います。
5,831,960÷1,182,084=4.9年です。
年金受給開始から5年で納めた分のモトが取れることが分かりました!
プラス900万円分を得るには追加で8年程度受給すればいけます。合計で『年金受給開始から13年』生きれば私の勝ちです。
老齢年金受給開始は2021年現在では65歳からです。今後70歳からの受給開始となる噂もありますが、皮算用家の女性の平均寿命は90歳超えが普通なので大丈夫だと思います。
セミリタイアし、3号被保険者となった私自身はブログネタとして書けるレベルに諦めのつく金額の未払い残業代です。
勤続20年30年超の先生方、お仕事お疲れ様です。労働負荷も年々重くなってきています。どうぞご自愛ください。
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